年頭の挨拶 2024.1  坂出商工会議所 会頭 三谷 朋幹


年頭のご挨拶

坂出商工会議所 会 頭 三 谷 朋 幹

2024年、令和6年が幕を開けました。年頭にあたり新年のお慶びを申し上げます。

昨年も坂出商工会議所では、森﨑副会頭、吉原副会頭、大石副会頭、そして5つの部会を中心とした議員の皆さまに尽力いただきましたことに深く感謝いたします。

昨年は、3年続いた新型コロナも昨年5月には5類に変更になり、イベントや旅行など経済活動も再開されました。それ自体は大変喜ばしいことですがコロナ禍の3年で顕在化した人手不足やDX推進、環境変化に合わせた事業再構築などが必要となりました。世界に目を向けると中国の停滞、米の利上げ。ロシアとウクライナの戦争の継続に加えイスラエルとハマスの戦闘もあり、原油や食料価格高からの物価高騰が継続。円安も加わりたいへん厳しい経済環境でした。本年も皆様と共に課題解決に取り組み、地域の経済活性化につながるよう努めて参ります。

さて本年の干支は「甲辰(きのえたつ)」の年。昔は、甲乙丙丁と順番を表現したように、「甲」は一番目の意味もあり、植物の成長段階をあらわす十干は甲から始まります。「甲」は、種を中に封じ込めた固い皮やよろいを表す文字で、草木の芽がその殻を破って頭を少し出した様子を表す象形文字とのこと。これは旧体制が破れて革新が始まるということを意味します。「辰」は、「理想に向かって辛抱強く、かつ慎重に、いろいろの抵抗や妨害と闘いながら歩を進めてゆくという意味。」と解説されます。そこで「甲辰」は春になって新芽が頭を出すが、まだ寒さが残っていて勢いよく伸ばすことができない。旧体制からの脱却を図り、革新に向かって前進の時であるが、抵抗や妨害もあり、その困難と闘いながら慎重に伸びて行かなければならない年と予想されます。革新には抵抗がつきもの。人はいくら危険な状況だと言われても、これまで通りで何も変えたくないとする現状維持バイアス(安定志向)を持ちます。意識して行動を変えようとしないと、そう簡単に革新の気風を取り入れられません。もちろんこれまでの全てが悪いわけではありません。しかし時代が変化する中、過去の正解も、未来では不正解となる場合があります。物事の本質をつかみ、いち早く殻を脱ぎ捨てて、前進しなければなりません。

世界的な脱炭素の流れから、カーボンニュートラルに対応した新エネルギーの研究も、吉原副会頭を中心として坂出地域新エネルギー協議会として発足して1年となりました。四国のエネルギー拠点として脱炭素化CNPのモデル港に坂出が選ばれたこともあり、番の州地区の新たな構想を引き続き応援してまいります。また有福市長の掲げる駅前再整備や緩衝緑地の利活用なども併せて、浜街道4車線化や坂出北IC のフル化、坂出港の長期構想計画も進む中、交通結節点としての坂出の魅力が増しているのを感じています。

2024年は旧体制の殻を破り、革新の歩みを進める年。妨害や抵抗をという困難と闘う努力をしながら、本質を見極めつつ慎重に伸びてゆく年です。困難な状況があればこそ、その先につかむ成功は大きいはず。共に成功の喜びの日を目指して邁進していきましょう。三年続いたコロナ禍で、社会も人の心も疲弊してしまいましたが、ピンチをチャンスに変え、地域の人々の幸せにつながるように尽力して参りますので、ご協力をお願い申し上げます。

皆様にとって本年が、昇龍の如く新時代のスタートの年となるようお祈り申し上げます。

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