香川県は初めて脱炭素事業に取り組む事業者を対象に「脱炭素推進ガイドブック（ファーストステップ編）」を作成し、県環境政策課のホームページ上で公開を始めた。照明や空調、ボイラーの運転管理方法の改善による具体的な効果を数字で示し、脱炭素の取り組みをきめ細かく指南する内容となっている。

同ガイドブックは省エネルギー、再生エネルギー、燃料転換に分けて各設備ごとに運用改善の手法を紹介している。例えば省エネの照明設備では照度管理によるコスト削減金額、二酸化炭素削減量の効果を示している。コンプレッサーのエアー漏れ対策の効果、ボイラーの配管・バルブの断熱・保温の効果などにも触れている。

県内企業としてサヌキ畜産フーズ（三豊市）や、四国電力グループのＳＴＮｅｔ（高松市）、タダノといった脱炭素の先進事例も紹介している。

地球温暖化防止対策は大手企業を中心に進んでいるが、中小・零細企業は依然として手探り状態が目立っている。一方で大手企業は取引先の脱炭素事業も含めたサプライチェーン全体の温暖化対応を加速させており、中小企業も今後、大きな影響を受ける可能性がある。

同県は今回のガイドブックを契機に県内全域で脱炭素社会を構築したい考え。

ガイドブックは、香川県環境森林部環境政策課のホームページ下記URLからダウンロードできます。
https://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyoseisaku/chikyu/saving/jigyou/datsutanso-gaidebook.html