消費税対策にも有効なキャッシュレス決済の活用
(全10回シリーズ)
一般社団法人キャッシュレス推進協議会
【第8回】いよいよ始まったポイント還元制度 新規顧客の獲得に向けて制度活用を!
<いよいよ還元開始>
10月1日の消費税率引上げにあわせ、大きな注目を集めてスタートした「キャッシュレス・ポイント還元制度」。最初の週は、決済サービス提供事業者が本制度を活用した様々なキャンペーンを発表しました。消費者に最大5%のポイントを還元する本制度に上乗せする形で決済事業者が独自キャンペーンを実施し、更なるポイント還元等のメリットを消費者に訴求しています。消費者は税率引上げ以上のお得感を店舗から享受することで、「現金」から「キャッシュレスでの支払い」に決済手段が移っていくことを期待しています。
<店舗の参画状況>
10月1日時点の加盟店は全国約50万店、登録申請は約73万店(9月25日時点)にのぼりました。公表資料をみると、人口あたり加盟店数は北陸地方や北海道が多く、近畿、中国、四国地方がこれに続きます。逆に北関東や甲信、東北地方は伸び悩み、「西高東低」の傾向がみられます。制度開始に間に合わなかった登録申請分は、順次審査・手続きが進められています。今後は原則10日ごとに加盟店を追加登録していく予定です(下記スケジュール表参照)。
<リンク>https://cashless.go.jp/assets/doc/kameiten_shinsa_schedule.pdf
注1)締日までに決済事業者からポイント還元事務局に、全ての必要な情報登録や書類が不備なく提出されれば、記載の還元開始日から実施できます。
注2)決済事業者により申込・審査等のスケジュールが異なりますので、詳しくは決済事業者へ確認をお願いします。
<制度の機能強化>
今後、本制度に関する消費者への分かりやすい説明と、中小小売店等への対応の強化・迅速化を進めていきます。
1.店舗の登録情報の精緻化
(1)正確な店舗情報の提供
①中小小売店等の情報(5%または2%の還元率・住所・電話番号・決済手段・区分(固定店舗/移動販売/EC)等)が誤って登録されているケースが発生し、ご迷惑をおかけしています。決済事業者に対して10月中旬を目途に速やかな修正を求めました。引き続き、修正には順次個別に対応していきます。
②一つの中小小売店等に複数の決済事業者が別々の加盟店IDを発行した結果、別々の店舗として認識されてしまい、地図アプリ等で同一店舗の情報が複数表示されるケースが発生しました。本件については、当該店舗からポイント還元事務局への申請に基づき、11月中旬を目途に情報の集約(名寄せ)・訂正を行います。
(2)地図アプリの改善・機能強化
①地図上に表示される店舗情報のピン位置と、実際の当該店舗の所在地とが一致しないというケースが発生し、現在、修正対応しています。
②地図アプリで店舗検索できるようにしてほしいと多くの要望が寄せられています。10 月中を目途に絞込み検索機能を導入します。
2.店舗向け対応の強化
(1)加盟店登録手続きの迅速化
○一部の中小小売店等で本制度への登録手続きの遅延が発生しています。より早く制度参加いただけるよう、決済事業者に体制強化を求めています。
(2)加盟店申請手続きに関する周知徹底
○一部の中小小売店等で「既にキャッシュレス決済を導入済みの場合、加盟店申請手続きは不要である」「複数の決済事業者と契約している場合、いずれか一社の決済事業者に加盟店申請するだけで他の決済事業者への登録も完了する」などの誤解が生じています。正しい情報をお届けできるよう、引き続き商工会議所や業界団体、自治体の協力を得ながら周知活動に努めます。
中小小売店等におかれては、実施店舗が判別しやすいようPRポスターを消費者の目に留まる場所へ掲示するなど、本制度への参加が「新規顧客を獲得する絶好の機会」と捉えていただき、積極的な制度活用をお願いいたします。